当院の鍼灸師が共にダンスを経験していることもあり、バレエ、ジャズダンス、ブレイクダンス、ロックダンス、フリースタイルフットボール、ヒューマンビートボックスなど、さまざまなパフォーマーが来院しています。
多くのパフォーマーを診てきて感じるパフォーマーを長く続けるのに必要なことをお話したいと思います。
パフォーマーにはケガに対するリスク管理が重要
パフォーマーにとってケガは避けられない問題です。
なぜかというと、パフォーマーが行うものは、普通の人が出来ないようなことで、魅せることが求められます。
それを行うために身体の機能を限界まで使う必要があります。
そのため、通常の人よりも身体にかかる負担が大きくなります。
なので、必然的にケガのリスクが高まります。
パフォーマーはケガをすると上手く動くことが出来なくなります。
特に仕事としている人は死活問題です。
ケガをできるだけ軽く、ケガをしにくくするためのリスク管理が必要になります。
まずは当たり前のことを当たり前にしよう
パフォーマーのリスク管理として、まず行って欲しいことは、生活を見直すことです。
具体的には睡眠と食事です。
当たり前のことと思うかもしれないですが、パフォーマーの治療を行っていて思うのは、休息をしっかりとっていないことが多いです。
多くのパフォーマーは他に仕事を持っていることが多いです。
本番があれば、ハードな練習を行います。
そこに他の仕事が入ってくるため、睡眠時間が削られるということになります。
それが続くと疲れが取れないため、ケガのリスクが高まります。
パフォーマンスをやっている以上、ある程度は仕方がないですが、スケジュールがハードになるときほど、睡眠時間を出来るだけとるように心がけて欲しいと思います。
また、忙しくなると食事をしっかり取らなくなることもよくあります。
質の良い食べ物をしっかり食べるように意識しましょう。
少し意識するだけで、行動が変わり、動きがよくなるため、結果的にケガのリスクが下がります。
ケガをしたら、まずは休息を
どれだけ、気をつけててもケガをするときはします。
ケガをしたら、まずは休息をすることを心がけよう。
どれだけ、治療をしても、休息しなければ、治ることはありません。
治療で治るのではなく、自分の体の自然治癒能力によって治るからです。
痛みを上手くコントロールしよう
ケガをした際に問題となるのは、「痛み」です。
痛みは体の異常を知らせる非常に重要なものです。
しかし、痛みにとらわれると治りが遅くなります。
早くケガから、復帰するには「痛み」を上手くコントロールすることが重要です。
痛いということは認識するべきですが、痛みを意識がいけばいくほど、痛くなります。
自分でコントロールすることが難しいときに鍼灸治療をしてもらいたいと思います。
急性の痛みは早く治療しよう
ケガをして痛みが生じたときは、まず、休息をとる。
そして、体がケガを修復し、痛みが無くなるか様子をみてください。
痛みが無くなりそうにないときは、できるだけ早く治療をすることをオススメします。
早く治療をすれば、早く治ります。
痛みがなかなか取れないと痛みにより、痛い部位をかばうことで、他の部位に負担がかかります。
そうすると、体のバランスが崩れ、パフォーマーとしての復帰が遅くなります。
慢性痛は脳の再教育が必要
痛みがしばらくしてもとれない場合、ケガは治っていても、痛みがとれないということがあります。
この場合は、痛みを脳が覚えてしまっています。
ケガをしたときに痛かった動作をすると、実際には問題がないのに痛いと認識してしまうのです。
こうなると、痛みによって、筋肉が収縮するため、体を上手く動かすことが出来ず、結果的に痛みが痛みを生むことになります。
これが慢性痛の原因の一つです。
この場合は、まずは痛みをとり、ケガによって痛かった動きは痛くないということを脳に再教育する必要があります。
この痛みをとるのに、鍼灸治療が有効な手段となります。
日々のメンテナンスが重要
パフォーマーにとって、体が自由に動くことは重要なことです。
体を自由に動かすためには、日々のメンテナンスが必要になってきます。
何度も言うようですが、まずは睡眠と食事をしっかりすること。
自分の体と対話をして、体の状態をしっかり把握すること。
それでも、上手くいかないときに、鍼灸治療を上手く使ってもらいたいと思います。